ロマンチックモード

日常と映画と本と音楽について

キャッチボール屋

流れに身を任せるのも悪くない、と思わせる一本。今をときめく個性俳優がゾロゾロ出てきて目にもおいしい。エンドロールに見つけた「音楽:sakerock」にもキュンとしちゃう。
最初は面倒くさくても毎日続けるうちに好きになっていく作業というのがある。たとえば新しく買った化粧水がちょういい香りで刷り込ませるのに10分くらいかけてるのがいつまでたっても飽きないとかありますよね?(女子っぽい!女子っぽい!)その作業のなんたるかは分からなくてもなんとなくやらなきゃいけないっぽい。そんな感じで始まったものが、なんだかやたら気に入っちゃった。そういう流れがすごく自然でよかったです。その流れで主人公が着く仕事と、ふと言われた「なんでこの仕事をしてるんですか?」に対する答えが繋がっていて、あぁ本当いいんだよねこんなんで、と肩の力が抜けた。
「あぁなんか心通わすんでしょ?キャッチボールしてさ」という映画では少なくともないです。むしろ全然通ってない。通ってないシーン満載。それよりも「ひとりひとりいろんな生活を持っていて、それぞれがいろんなものに流されて生きている」ということを描いている映画だと思った。
それにしても最近よくキタキマユを見るんですけどこの人は本当に特徴のない顔だなと思いました。(特徴のない顔というのはとりわけキレイなものです)