ロマンチックモード

日常と映画と本と音楽について

しあわせのかおり

若干のネタばれを含むので、閉じておきます。
仕事で通い詰めるうち、大好きになりすぎて、仕事辞めて弟子入りしちゃいました!
まずは、料理が非常においしそう。中華料理店なんですけど、「海」と「山」という日替わり定食と、いくつかのご飯ものと看板メニューのカニシュウマイ。それらを中谷美紀がそれはもうおいしそうに食べるわけです。大きな口をあけて、いっぱいいっぱいに頬張るあの食べ方。木曜日に見たんですけどそれからずっと中華が食べたくて食べたくて、今日やっと行ってやりましたよ
そして、その中華料理店の一人主人、王(ワン)さん。「職人気質」という言葉を体現したような方なんですけど、でも人を無為にしたり、興味がないわけではない。例えば弟子入り最初の方は、中華包丁、中華鍋なんかは初めてなので、基礎から教えていくんですけど、「そうじゃない」とは言わない。絶対に怒鳴らない。教えて、後はじっと見守る。間違ったら、コツを教える。その繰り返し。こういう人に師事することができたら、そしてその道が自分の本気に合う道であったならこんな幸せなことはないだろうな、と思いました。
それにしても本当に元気貰った。とにかくずっと沈んでて、ムシャクシャしてて、で、たまたま「あっ木曜日じゃん!」て思って見に行ったらなんだかスッキリしてしまって映画って本当にいいなと思った。
中谷美紀演じる主人公は、精神的に弱いところがあったりするんですが、それに関連してある人物が王さんに「無理だったら無理だって、はっきり言ってやってください」て言うんです。そうしたら、それまでは温厚に話を聞いていた王さんが「出てけ!」と怒鳴る。「一生懸命生きようとしているあの子に、あなたはなんてこと言うんだ!」と。これに非常に勇気づけられました。感銘を受けた、と言っても良いくらいです。
人に対する優しさと厳しさ、認めるということがぎっしり詰まったすごく良い映画だと思いました。見た後は中華料理が食べたくなりますので、おいしい中華料理の店も一緒に調べておくといいと思います。
水のトラブル日記shiawase-kaoru