ロマンチックモード

日常と映画と本と音楽について

おおよそ15年

高校時代の部活仲間と集まった。

全部で8名いるんですけどその内の1人が嫁ぎ先のスペインから帰国するというので2年ぶりに集合しました。その子はお姉ちゃんが韓国に嫁いで行ったのを見てずっと「私は絶対日本人と結婚する」とのたまっていたのに、ワーホリ先の韓国滞在中1ヶ月の休暇を使ってトルコに行ったらスペイン人に惚れられてそのまま結婚するというアクロバティック結婚をしました。
その子は食べ始めて早々「最近はスペインの日本食レストランでバイトしながらそこの日本人のバイト仲間と日本語でめっちゃ愚痴言ってるしやっぱり日本が一番いいからあと2、3年したら離婚して帰ってきて実家の近くに住んでる25歳で母親が他界してるたけし君と結婚して3人子ども産むのが夢」て言ってて、この言葉の重要なのは前半は本当で後半のたけし君のくだりが全くの夢物語なのでそれをスラスラ言えるのが本当にすごいなと思いました。
2次会のカラオケでは「これを聴かないと年を越せない」っていう定番曲があるのでそれをしっかり聴いて、あとは喋ってたんですけど、なんというか、色々あるなと。
「趣味がなくてとにかくお金ばっかり貯まっていって、先週定期預金に移そうと思ったら国債買ってた」という友達もいて、全く貯金できない私にしてみればなんとも贅沢な悩みだなと思ってしまったんですけどそれはそれで本当に悩んでいるようで、ただただ趣味のある人が羨ましいと言っていた。「貯蓄が趣味」というほどでもないらしく、根深い。「でもないよりはあるほうがいいしお金は裏切りませんよ」と率直に申し上げるも「確かに人より沢山貯めてるんだろうけど、この金額も仕事やめたらすぐなくなるんだろうしそれで将来食えるかというとそれほどでもない」。人の価値観というのはいろいろだけど、「人より貯めてる」自負がある人が「お金って案外なんとかなって、スペイン人と結婚しちゃうくらいの行動力がある方がよっぽどいい、きっとその方が楽しいよ」って言ってるのを聴いて、うっかり「そうかもな」と思ってしまった。それでも生きていくしかないし、とりあえず現状維持していこうかと話したところで別れたんだけど、とりあえずこんなペースで向こう15年も会うことができればそれは幸せなんじゃないだろうか。