ロマンチックモード

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仮面ライダー1号

2年ぶりくらいに春映画、見てきました!散々な内容でも「愛があれば大丈夫」で乗り切ってきた春映画ですが、公開タイミングが月末月初決算期末ということもあり気付けば公開終了…そんなことが続いておりましたが、本年度弊社残念決算のため久しぶりに見に行くことができました!いやー残念残念!
以下、1号並びに本郷猛に対し特別思い入れのない、ここ最近仮面ライダーを見始めた一般市民のネタバレ有りの感想です。
は、春映画なのに結構よかった…!!!
というのが正直な感想です。元々設定されたハードルの低さと1号に対する思い入れのなさが功を奏して(ドイヒー)私の中でかなりいい評価の映画となりました。
これまでの春映画を思い返すとここ最近の1号ってなんなの老害ってこの人のためにあるんじゃないの的な感じでしたけど、そういったものはパラレルの話であり、そして本作もパラレルの話であり、「仮面ライダー1号」という一つの作品と捉えることができれば、ツッコミ所は色々ありつつも大変よくまとまった作品なのではないかなと思います。
この作品の本郷さんは単純計算で45年(45周年だからね!)戦い続けている、という設定です。CMでその姿を見た時こそ「とうとう1号の姿を替えちゃったか…これは原理主義者が黙ってないぞょ…!」と思っていた私ですが、「45年戦い続けている」ということへの説得力と、なにより藤岡弘、さんの屈強な胸板!彼が変身してオリジナルの姿になると、かえって弱くなっていないかとすら思える厚さなわけです。事前に知っていたのも大きいとは思うんですが、藤岡弘、さんが変身した新しい仮面ライダー1号の姿は非常に格好良かったです。ちなみに中身は次郎さんです。次郎さーん!!!
ヒロインの女の子が突然本郷猛のことを下の名前で呼び捨てなのには正直ビタースマイルを禁じえませんでしたがその後しばらくの間繰り広げられる藤岡弘、イメージビデオはそういった趣味の方には非常に価値のある映像に仕上がってるのではないでしょうか。楽しそうに微笑む本郷猛さんはとても可愛らしく、あのしつこいまでのファンシー表現があったからこそヒロインの悲しむ姿に説得力が生まれるわけで、変な気分にはなるものの後半彼女と本郷猛の関係を強く結ぶ写真にはグッとくるものがありました。
ケンシロウみたいな言い草でタケル殿が死んでいることを見抜いていましたがす、すっかり忘れてた…!みたいになった。そういやタケル殿死んでた。死んでたわ!いやー!最近全然透けないしすっかり忘れてたわー!と脳内で手を叩きながら見てたら本郷猛も負けず劣らず突然死んで突然生き返りました。あれだけの戦いぶりを見せておいて死因が心臓発作(そう見えました)て逆に凄い!櫓に寝かせて「こうされるのがお望みと聴きました…」とか言いながら沈痛な面持ちで火をくべる御成、お前はそれでいいのか。僧としてそれで本当にいいのかくべるならくべるで念仏の一つでも唱えんかいなんのために坊主しとんじゃとか思ったけど無宗教かもしれないしまあいいことにします。国籍もよく分からないしね…。しかしあそこからベルト光りーの?燃え盛る炎の中完全復活する1号の姿、火の粉の中をゆっくり歩くあの姿は本当に格好良かった。演出・本人すごい!分かってる!あっだから弔い方指定かー!!!(多分違います)
ツン期のマコトお兄ちゃんの「宇宙キターーーー」(何故か全てに濁点が見える)とかウェブ限定かと思われた平成2期フォームも出てきて目にも楽しく、内部分裂時には赤い血が描かれ、力の強さに溺れる愚かさも映し出し、悪いのは関智一であり、大杉漣演じる地獄大使に止めを刺さず去って行く1号…確かに「仮面ライダー」のメッセージというよりは「藤岡弘、」のメッセージみの強い作風ではあったけど、でもずっと藤岡弘、さんは仮面ライダーとして語り継がれていたわけで、ほとんど本郷猛=藤岡弘、だと素直に捉えられる私にとっては非常に道徳的で恩着せがましくストレートなメッセージだなと思いました。藤岡弘、大杉漣竹中直人という豪華な顔ぶれで、2016年に観る「仮面ライダー1号」、とてもよかったと思います。フォース仮面ライダーと共にあらんことを…。
感想:何度も同じセリフで懇願するタケル殿に溢れる御大み
井上敏樹はやっぱりすごい。100人乗っても大丈夫!