ロマンチックモード

日常と映画と本と音楽について

地震が来てから今日までのこと

9/10、4日ぶりの出社だったけど、ほとんど変わらない日常がそこにはあった。いつもより暗いフロアも、さして違和感はない。

9/6の地震は、経験したことのない揺れと様々な大きな音がないまぜになって、本当に恐ろしいものだった。揺れていることに気付いた時には毛布で頭を守るくらいしかできなかった。(私のベッドは窓側にある)揺れが収まってから家を見渡すと、すべての本を投げ出した上で自らも倒れた本棚や、スライド扉が勝手に開いて飛び出した皿がただ置いてあった罪のない皿もろとも割れたりしていた。うるさいわけだ。まずは割れた皿をどうにかしたくて片付けている最中に停電になってしまった。この時初めて気付いたのは、毎晩マンションの階段を照らしていたのは非常灯だったということだ。消えずに階段を照らし続けていたので、悲壮感が少なかったのはこれの所為もあると思う。暗いなら仕方ない、寝るか!という私の号令の下、我が家は普通に寝て、そして普通に起きた。

私の家は一番早く停電から復旧した地域で、結局明かりのない夜を過ごすことなく今日まで来た。温めずに食べられる炭水化物が家になかったので、当日はローソンでからがらおにぎりやパンを買ったり、8日にはスーパーの長蛇の列を作ることにも貢献した。それでも今日こうして普通に仕事をして、コンビニで水を買い、ドラッグストアできれてしまったお手拭きを買って、市役所の食堂でお味噌汁を飲んだ。

会社の人たちは自然と「震災」と言っていて、改めて違和感を覚えた。私の知ってる震災と随分違う。困ったけれど、困ってないのだ。停電中、電気がない以外は全くの日常だった。今日出社するまで、なんともふわふわした4日間を過ごした。このふわふわした、居心地が良いとは言えない日常こそが、震災なのかもしれないな、とも思った。