ロマンチックモード

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メアリと魔女の花

テレビでやっていたのを見たので、重要な場面や余韻等のカットがある可能性もあるんだけれど、公開当時回ってきた感想通りの印象だった。見たことのある敵、見たことのある絵的表現、登場人物たちの唐突な結びつき、それらが幾十にもスケールダウンされて2時間にまとまっていた。

ただ、物語としてはとても良かった。初めてコンプレックスを長所として変換してくれた場所は歪んでいて、そこから逃げ出すとき手元にあるのはコンプレックスを内包した自分自身なのだというこのストーリーは、見せ方によってこんなにも悲しい結果を生むんだな、と。まったく同じ作品を別の誰かが作ったらどうなるのかを見てみたいと思うある意味稀な映画でした。1.2。