ロマンチックモード

日常と映画と本と音楽について

古道具 中野商店

恋はスリルショックサスペンスって誰か言ってましたけどちょっと今自分の生活自体がスリルショックサスペンスすぎる感があって本の中くらいはまったりしたいのよという具合なので恋愛小説ばかり読んでいます。いまだかつてない。というかちょっと前まで読んだことなかった類なので心境の変化に驚きとびっくりでとまどいます。とまどいます。(2回言った)

古道具 中野商店 (新潮文庫)

古道具 中野商店 (新潮文庫)

大分前に読んだ最初の恋愛小説。登場人物の個性の豊かさと語り口の抜け感が非常に心地良くて、何か重大な事件が起こるでもないのにするすると読めて、最後に「うん、頑張れ」っていう気分になる本です。
例えば登場人物の個性を伝えるときに描写によって描かれていたりする場合が多いと感じるんですけど、この小説の場合はとにかくそのセリフが人間臭くて非常に良いです。「いるいるこういうしゃべり方のやつ!」ってなります。して、ところどころニヤっとしてしまう。ちょっとヤキモキ。それくらいです。再読ありそうです。