ロマンチックモード

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映画「Guardians of the Galaxy Vol. 2」/「マイティ・ソー」

4月18日、ようやく借りていた「Guardians of the Galaxy Vol. 2」を観て後悔した。何故私はもっと早くこれを観なかったのだろう。さっさと観ていればあんなことやこんなことで悩むのも馬鹿馬鹿しくなるくらい大笑いできていたのに!

Guardians of the Galaxy Vol. 2

タイトルを原語表記にしたのは、略す時に「GotG」とするからである。日本版タイトルは「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス」。なにがどうなってそうなるのか分からないけれどほとんどの場合「GotG:2」で表記されるのでこちらに慣れておこうと思う。


それにしても最高だった。あらすじとしては父と子、姉妹、仲間、そして家族の物語という普遍的で分かりやすいものだったけれど、それらを重たく感じさせないのがこのシリーズの素晴らしいところだ。

主軸としてはクイルとその父、エゴの物語だ。疑いつつも父を求めるクイルの姿は少年そのものだけど、決別を決意するきっかけが丁寧に描かれていて気持ちが良かった。しかし最終奥義がパックマンなのが彼の今一つカッコ良くなりきれないところである。
ガモーラとネビュラの姉妹の闘いもひとまず落ち着いた。ネビュラの「私はただ姉が欲しかった」というセリフには思わずグッと来てしまった。


一番好きだったのはドラックスとマンティスのペアだ。純粋同志のぶつかり合いである。クイルの心を読んでからドラックスの心を読んだ時のプギャーシーンは最高だった。ああいうのは、シーンや内容によってはあかん部類に入るものだと思うのだけど、何故かこの作品では一緒に笑ってしまうのだ。これが純粋のなせる業なのか、ドラックスはチームの中で一番デリカシーが欠ける人ではあるけれど、一方で一番純粋に「愛」や「家族」を信じる人だ。信じているが故、あのように素直に笑ってしまう。その素直さ、仲間を信じて疑わない残酷な純粋さにつられ笑いしてしまう。


ロケットとヨンドゥのやりとりで、あぁロケットにようやく…なんて見ていたらヨンドゥ退場のお知らせで割とショックだった。彼の葬儀に自分も立ち会っているような感覚を覚えたくらい悲しかったが、あの葬儀は最高だった。


今振り返ってみても、どのシーンを切り取っても飽きない映画だったと思う。本当に笑ったし、シルベスタスタスタローン!!!と思った。

マイティ・ソー

そうして4月20日、「GotG」を思いのほか楽しんでしまった私は来る「エンドゲーム」に備えてしっかりと予習することにした。姉がマーベル作品のほとんどを持っているので借りたのである。しかし穴抜けになっていてもその数15作品。多い。無理。間に合わない。という訳で、私も穴抜けではあるが見ている作品があるので、話の本筋を追うような形で最低限を26日までに見るとして、そうなるとどれがよいのか、となったときに姉から提案されたのが「ソーマラソン+IW」という4本であった。その記念すべき1本目、「マイティ・ソー」を見たので感想を記しておく。

あらすじ:
いろんな星を巻き込んだ兄弟喧嘩。

何を隠そう私はロキが好きである。まず顔がいい。表情が豊か。すぐに調子に乗るしちょっと間抜けでお兄ちゃんが大好き。最高ではないか。そんなロキの記念すべき第一反抗期がこの映画である。ロキが好きなのにどうしても「だって全部筋肉で解決するじゃん…」という気持ちが勝ってしまってソー作品を敬遠していたのだけれど、見て良かったしやっぱり筋肉で解決していた。私は詳しいんだ。


マイティ・ソーのここが筋肉その1:ソーが好戦的すぎる。献血に行って血を抜いたほうがいいレベル。
マイティ・ソーのここが筋肉その2:父もよくソーに継がせようと思ったなそのタイミングで。
マイティ・ソーのここが筋肉その3:2度轢かれても無傷。
マイティ・ソーのここが筋肉その4:伝説のハンマー抜き選手権。
マイティ・ソーのここが筋肉その5:ハンマーから動く。
マイティ・ソーのここが筋肉その6:なんだかんだで門番が一番筋肉。
マイティ・ソーのここが筋肉その7:なんだかんだでチューもしちゃう。
マイティ・ソーのここが筋肉その8:ハンマーが重たすぎる。
マイティ・ソーのここが筋肉その9:ハンマー万能説。
マイティ・ソーのここが筋肉その10:浅野忠信


ここで挙げた10の筋肉を上回るレベルで1から10まで筋肉で解決するのが本作の特徴だ。脳まで筋肉でできている為何より先に手が出るが、その割にきちんと(?)ペットショップに行って馬を要求する知的レベルは持っているのがソーの可愛いところである。


ただ、この作品のお陰で今まで点だったものが線で結ばれた。S.H.I.E.L.D.回りである。今作ではS.H.I.E.L.D.は邪魔者側として描かれているわけだが、ホークアイの姿が確認でき、フィル・コールソンが興味深くソーを見つめている。ついでにサミュエル・L・ジャクソンことニック・フューリーもちゃんといる。この作品だけだとただの邪魔者が何故ソーを泳がすのか疑問だけど、のちの作品をいくつか見ていると納得できる部分もある。


ただ、先に挙げた筋肉10項目の、それ以上でも以下でもない映画であることは確かだと思うが、十分楽しめたし見て良かった。そしてこれを見ると時空の彼方へ消えたロキが帰ってくるところを見たくなるのは私だけではないはずだ。おはようロキ。略しておはロキを求め、私は予定にない一本を追加する羽目になったのである。