ロマンチックモード

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STEAM版「Cities:Skylines」

その昔、スーパーファミコンで「Sim City」を遊んでいた。子どもの頃は建てるだけ建てて、予算が尽きたらまた新しく街を作った。少し大人になると都市開発、街づくり、というのが少しずつ分かってくる。人の流れを読めるようになると、今度は計画的に都市を作ることに夢中になった。ある程度の人口に到達しないと建設できないもので、それを建てることにより地価が上がるものを予め「ここに建てる」と決めて開発していくのだ。スーパーファミコン版は作りがシンプルなので、子どもでもすぐに100万人都市を作ることができた。

ニンテンドースイッチでもDL版のみ販売している

さて、「Sim City」の正当な続編というものが出ているものの、その箱庭感にどうしても窮屈さを感じてしまい購入に至らなかった私が見つけたのが『Cities:Skylines』である。丁度STEAMで期間限定無料プレイを目にし、飛びついた。しかもセール中である。無料プレイである程度遊べるようであればセール中に買ってしまおうという算段で始めたのが運の尽きであった。もうダメ、無理、他のことが全然手につかない。仕事をしている場合ではない。料理を作っている場合でもない。洗濯物を干してる暇があったら市長業に専念したい。要するにドはまりしてしまったのだ。

白状すると、私はゲームが下手である。どういう下手さかというと「死にゲーじゃないものも死んで覚える」くらいの下手さだ。この前にダウンロードした「ヨッシークラフトワールド」体験版のあまりの平和さに脳が慣れてしまったというのもあるかもしれないが、それはそれとしてスーパーファミコンぶりの都市開発で私は即死した。ちなみに都市開発でいうところの「死」とはすなわち「財政破綻」である。

SFC版には期末という概念があり、その季節になると自動的に税率や予算を作成するターンがやってきた。その時に税収と予算を見比べながら調整し、決定ボタンを押すと自動的にその年度の収支が計算された金額がポケットに入る仕組みである。
いや、話には聞いていたはずなのだ。「Sim City」の続編をプレイする兄からインフラとして「上下水道」が追加されたり、土地の形状もより現実な凹凸のあるものになり、それにより建てるべきもの、不向きなもの、資源という概念の存在…しかし、しかしだ、この一本のあぜ道にも維持費が毎週掛かっていくとは初耳だーーーーー

という具合に、開始3日、すでに2つの都市を財政破綻させた実績を持つ私である。いやはや、難しいね。市民というのはどうしてこうワガママなのか。家を作れと言ったと思えば職場がないと嘆き、少し大きくなったと思ったら電気が足りず、やれ公園が欲しいだの、病院が欲しいだの。税金を上げると悲鳴を上げて逃げていく始末である。何かを得るには何かを捨てねばならない。求めたものの見返りは生活に跳ね返ってくるのだ。

などと言っていても仕方がない。「人の流れ」というものが分かっていながら2つの都市を破綻させた罪は重い。そう考えた真面目な私はネットの大海原へと旅立った。今はなんでもネットが教えてくれるので便利になった。そもそもSTEAM版は公式には日本語対応していない為、有志の日本語MODのお陰で遊べているのだ。その上攻略wikiにまでお世話になるこの体たらくである。頭が上がらない。
「維持費」という概念に初めて直面したというのもあるが、なによりこの自由度の高さが私にとって何より難しかった。最初に建築していく広さは2km四方のはずなのに、あまりに広く見え、その割に2本突き出た高速道路から道路を繋ぐところから始めなければならないという縛りがある。一度建設すると使っていようがいまいが維持費が掛かっていくため「あらかじめ道路を引いておく」というのも悪手であったようだ。

というわけで、攻略wiki通りにマップを選び作り始めたのが3つ目の都市であるが、こちらもやはり財政が厳しかった。市民の要求が激しすぎるのである。これはSim Cityでもそうだったけど公園を欲しがりすぎなのではないか。一体公園でなにをしようというのだ。青かんか。とまた市民への怒りを持ちながら「何かいい例を見たほうがいい気がする」と思い今度はYou Tubeの海へと旅立ち、見つけたのがこちらの動画である。


これであなたもメガロポリス!シティーズスカイラインPS4版を解説しながら実況プレイ! #1【Cities Skylines】

なるほど、ひとつひとつの区画を明確にすること、区画同士を繋ぐ道路もある程度距離を取ったほうがよさそうだ。やはり将来人が増えると渋滞という難題がこのゲームにもあるらしく円形道路を多用していて、これも真似したほうが良い、見栄えも良いし。地域を自分で設定できるようになると好きな名前に変えることができるのも面白さの一つだ。

というわけで、いよいよと作った4つ目の都市についに自分の名前を冠することとした。yumegiwa村の爆誕である。

動画を見ると分かるが、市民の声というものがあまり流れず、公共施設のアラートも少なく見える。もしかしたら通知を切っているのかもしれないが、私がプレイしているSTEAM版だと常に画面上部にTwitterの様な青い鳥がいて市民のつぶやきが表示されている。公共施設の建設ボタンは開放されてある程度時間が経ってしまうとそこから吹き出しで「確認しろ」「そののち建てろ」「市民は待っている」とこちらを急かしてくる。
しかし先の動画を見進めていくと公園や新たな施設の全てを建設しないまま人口1万人を超えていっている。学校を作るタイミングとして市民の声は参考にしているもののデータビューでもチェックできるのであの鳥の抹殺を検討していいかもしれない。


アイスクリーム屋さんがやたら沢山できていた


現在yumegiwa村は人口5500人を超え、新たな地区を購入し農業地帯を作成した。小学校のある地域は「ジオウ区」「ハロプロ区」、高校がある2つの地域は「ゲイツ区」「けいおん区」とし、そこに住む市民は「タイバニ商店街」へ買い物に出かけ、「靖子工業地帯」へ働きに出るという生活を送っている。農業地帯にはまだ名前を付けていないが、「たつき農業地帯」にでもしようかと考えている。
今後は農業に従事する人口が村内では賄えないため、すぐ横を走る高速道路から「たつき農業地帯」に直接アクセスできる三叉路を建設し、更なる住民の誘致に励みたい。それがうまくいけば住宅需要が増え、マンションも建てられるようになるだろう。yumegiwa村は、農業でガッチリ!していきたいところである。

ところで、当たり前だがPS4及びSTEAMだと自宅に帰らないとプレイできないわけで、そうなるとやはり家でも外でもできるスイッチは魅力的だな…と思っている。STEAMの『Cities:Skylines DELUXE』はセールで900円だったわけだが、DL専用ニンテンドースイッチ版は5,184円。

ec.nintendo.com

ティーズ:スカイラインは、クラシックな都市建設ゲームの現代版です。オリジナルなゲームプレイにより、本物の都市を作り、維持するスリルと困難さが楽しめます。シティーズ:スカイライン は、リアルな輸送と経済システムを特徴としており、あらゆるプレイスタイルですぐに、いつでもどこでもプレイできるように設計されています。

都市建設ゲームのベストセラーの新たな Nintendo Switch™Editionは、これまでになくポータブルであり、リニューアルされたユーザーインターフェースNintendo Switchのデザインが楽しめるだけでなく、シティーズ:スカイライン で最も人気の拡張版、After DarkおよびSnowfallを含みます。
<中略>
After Dark:娯楽と観光客に特化した、この拡張版の主要な特徴は、昼夜のサイクルを使用し、都市の管理手法に変化をもたらしていることです。にぎやかなナイトライフをもたらす活気に満ちた都市を作りますか?または、日没後の危険や災難に屈しますか?

Snowfall:拡張版に追加された、雪の地図や路上のの車両、暖房システムなどのチャレンジやアセットにより、都市の気温が下がると、難易度がアップします。凍り付く天候から、市民を暖かく、安全に守るための、ゲーム内計測温度、天気の外観的強化、追加機能、インフラのニーズなどがあります。

いやいや、無理でしょ。普通の都市を作り発展させていくので精一杯。とりあえず、STEAM版で100万人都市を夢見ることとする。

※3月29日追記
どうやら「Cities:Skylines」の限界人口はどのマップを選んでも25万人くらいのようだ。少しずつ拡張し、渋滞対策も行っているものの、yumegiwa村はどうやら3万人が限界のようである。渋滞を恐れて円形、緩カーブに頼りすぎると空間を効率的に使用できず土地ばかり食ってしまうね。『予算無限モード』というのもあるので、様子のおかしな夢の街を作ってみたいものである。