KAN BAND LIVE TOUR 2016 6×9=52(5/6@Zepp Sapporo)
- アーティスト: KAN
- 出版社/メーカー: UP-FRONT WORKS
- 発売日: 2016/02/03
- メディア: CD
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芸能生活29周年(素数)記念ライブということで、開場30分押しもなんのそのきっちりみっちり約3時間のステージは相変わらずあっという間に終わってしまいました。
これまでにも様々なパターンの
最新アルバム『6×9=53』(何語か分からない副題付き)(敢えてググらない)に収録されている「胸の谷間」という楽曲なんですけど、細かなコード進行から一気に開放されるサビ…こ、これは、ひさびさの!純度100%のKANさんの曲だー!!!いえ確かにちゃんと新譜出てましたよ?出てましたけどちゃんとした曲(!)ってピアノがほぼほぼで、あとは散々「浜田省吾」とか「曲は00年代のミスチルで歌詞が全力少年」とか「80年代ディスコ調の愚痴」とか「サイモン&ガーファンクル」だったからもう、もう、待ち侘びた…この時を、待ち侘びた!!歌詞以外!最&高!!!!!(ぱみゅぱみゅ)
「ブログ!ブログ!ブログ!」は本当に良くPerfumeの楽曲を研究して作られてるなと思いますし、上記のような楽曲についても研究に研究をし尽くして、かつオリジナル曲に仕上げているその手腕に毎度感服しているんですが、そこへ更に今回のフリップ芸が合わさって、私の中で「この人は本当に曲だけ作りたい人なんだな」と結論付けられました。(感想には個人差があります)
デビュー曲「テレビの中に」を改めて聴くと、メジャーなコード進行に癖のあるメロディでどちらかといえばジャズに近いアレンジで、これ本当どこの層を狙ってデビューさせたのか全然分からないんですよ。今の時代じゃちょっともうデビューできないんじゃないかっていうコンセプトの分かりづらさ。1987年、それだけおおらかな時代だったんだなと思うと同時に、このつかみ所のない楽曲の出どころが、音楽の1ファンである彼の「自分もこんな曲作りたい」というめちゃくちゃシンプルな願望からいまだ生み出され続けている奇跡に乾杯と思いました。
研究し尽くされた楽曲に浅いなりに内容のある歌詞を付ける才能と、唐突に生み出される個性溢れるロックチューンに自身のフェチズムの歌詞を付ける才能と、クラシック基盤のピアノ曲にストレートすぎる愛の歌詞を紡ぐ才能を併せ持つのがKANさんです。次は31周年(素数)ですが今年1年であと2回弾き語りとカルテットを見るつもりなので体調に気をつけて頑張って頂きたいと思います。でもやっぱりピアノの上で風を受けるのは中野センパイがよかったな〜というワガママな願望を残しつつ締めさせていただきます。おっぱいは正義。